ねたみや利己心のあるところには、
(ヤコブの手紙3:16-18)
「平和を実現する」なんという素晴らしい響きでしょう。特にこの終戦記念日の8月15日を覚えた直後だけに、よりいっそう鮮やかになります。
いったい戦争は何故始められるか? それは自己利益の追求に端を発します。それが膨らんで「国益」という言葉が大手をふって歩き始めると収拾がつかなくなり、国と国との争いになってしまう訳です。まさにヤコブが指摘する「ねたみや利己心のあるところ」が出発点になる訳です。
しかし、争いや混乱を避けるにはどうしたら良いか、それもここで展開されています。上から出た知恵、すなわち主の導きが示すものです。
①純真 ②温和 ③優しさ ④従順 ⑤憐れみ ⑥良い実 ⑦偏見がない
⑧偽善的でない ということです。
これはガラテヤの信徒への手紙5章にある「霊の結ぶ実」に通じます。
それは ①愛 ②喜び ③平和 ④寛容 ⑤親切 ⑥善意 ⑦誠実
⑧柔和 ⑨節制 とあり、霊の導きに従っていきましょうと勧めています。
これらのポイントは、私たちが行動を起こす時に、自らをチェックする項目なのかもしれません。もちろん、ポイントを幾つ以上獲得しなければいけない、というものではありません。また他人を非難するために用いられる採点基準でもありません。ヤコブが示すこれらの項目を心に留めつつ、毎日の祈りと努力を積み重ねることによって、どこへ到達出来るか、それもまた示されているのです。「義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれる」と。
私たちは、神様にとって代わる裁判官になって他人を裁いても、神様の義を実現出来ません。むしろ、柔和で穏やかにして、平和を実現するように生きる時に、義の実を結ぶ種を蒔いているのです。もちろん種を蒔いたから、すぐに実を結ぶことはないでしょう。けれどもそれを続けることによって、やがて実を結ぶことになるのです。私たちが上から出た知恵によって歩めば、私たち自身のみならず次の世代へと受け継がれていきます。
私たちは地上の人生で完全な者にはなれません。ことばで失敗し、存在自体に矛盾を抱えて、知恵の用い方にも失敗してしまいます。自分の弱さを謙遜に認めたく思います。そして、主に信頼して温和で、優しく、憐れみ深く、平和を基本として生きれば、やがて小さな種となり、いつかは義の実を結ぶようになります。そして次の世代に信仰を託すことが出来ます。主は、私たちの弱さを共に負われ、愛の御手で支え導いてくださいます。